TRTのメフメト・ザヒト・ソバジュ総局長は、放送事業者にとって最大の財産は信頼だと強調し、「私たちTRTは、エルドアン大統領の指導の下で貫かれてきた原則に基づく姿勢から、その信頼を得ています。だからこそ、トルコが掲げる権利と正義の基準こそが、TRTの放送の基準であると考えています」と述べました。
イスタンブール会議センターでは、「中心なき世界:ルールが通用しなくなったとき、誰がリーダーシップを発揮するのか」をテーマに、第10回TRT Worldフォーラム2026が開幕しました。
開会式で演説したソバジュ総局長は、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の出席を再び賜ったことに謝意を示すとともに、今年のフォーラムには43か国から約150人の登壇者と約2,000人の参加者が集まったと明らかにしました。
ソバジュ総局長は、今年のテーマについて、世界各地で起きている激動が国際社会をどのような転換点へと導いているのかを議論するために選んだと説明しました。
また、テーマを選んだ最大の理由として、国際社会のルールが形式上は存在しているものの、実際には効力を失っている現状を挙げました。
そして、現在の国際社会では、国際法の声が武力による威圧の前にかき消されていると指摘し、次のように述べました。
「国際秩序を守るために設立された機関でさえ、人類が直面する最も深刻な試練の一つであるジェノサイドに対して、期待される役割を果たせていません。
ルールを作った側が自ら定めた一線を越える一方、公正な仲裁者を自任する側は、正義の天秤を力のある者に有利な方向へ傾けています。
こうした二重基準や、処罰されないまま放置される違反の一つ一つが、現在の国際秩序によって正義が実現されるという信頼を少しずつ損なっています。
その一方で、1945年以降に築かれた国際秩序の中心は、急速に崩れ、分散しつつあります。
中心が崩れるにつれ、力は各地域や同盟、そして新たな協力の枠組みへと分散しています。
今日、いかなる国も、自国こそが世界の唯一の中心であると主張することはできません」
トルコの役割
ソバジュ総局長は、トルコがロシアとウクライナを幾度となく交渉の場に着かせ、アフリカでは対立する当事者の共通点を見いだし、シリアの安定化にも貢献してきたと強調しました。
その上で、トルコは武力によって壊された対話の場を再び築いてきたとして、次のように述べました。
「今日、世界は中心を失ったのかもしれません。しかし、解決策が必要なとき、どの国に助けを求めればよいのかは、誰もがよく知っています。
国際政治の中心が分散する一方で、新たな情報環境では、これとは正反対に権力の集中が進んでいます。
テクノ封建主義の下で、アルゴリズムによる世界規模の支配体制が築かれつつあるのです」
さらにソバジュ総局長は、少数の巨大テクノロジー企業が、誰を守るのか、誰の苦しみを可視化するのか、どのような人権侵害を問題として取り上げるのかを、アルゴリズムによって決定していると指摘しました。
そして、こうしたテクノ封建主義の下で、再び声を封じられているのは、抑圧され、苦しんでいる人々だと述べました。
ソバジュ総局長は、このような支配構造に対し、トルコの公共放送TRTが果たすべき使命は、苦しむ人々の現実と、その権利を守るためにエルドアン大統領とトルコが続けてきた取り組みを、世界の隅々にまで伝えることだと強調しました。
その上で、次のように述べました。
「放送事業者にとって最大の財産は信頼です。
私たちTRTは、エルドアン大統領の指導の下で貫かれてきた原則に基づく姿勢から、その信頼を得ています。
だからこそ、トルコが掲げる権利と正義の基準こそが、TRTの放送の基準であると考えています。
ルールが通用しなくなったとき、誰がリーダーシップを発揮するのか。
この問いに対して、トルコはこれまでに築いてきた対話の場、現地での積極的な関与、そしていかなる圧力にも屈しない姿勢を通じて、すでに答えを示しています。
そして、トルコにこの力をもたらしたのは、大統領、あなたのリーダーシップです。
今日、多くの国々がようやく認識し始めた国際秩序の変化を、あなたは何年も前から見抜いていました。
そして、『世界は5か国よりも大きい』と繰り返し訴えてこられました。
中心を失った世界において、トルコが進むべき方向を見失わず、信頼できる存在として、各国から頼りにされる国であり続けているのは、あなたの先見性と優れた洞察力によるものです」






















